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産直 無袋ふじ(葉とらず)

産直 無袋ふじ(葉とらず)の写真

有限会社ゴールド農園 
生産者:佐久間康幸さん・佐久間結華里(ゆかり)さん

より多くのりんごを収穫するため、 樹木の枝を切り整える剪定せんてい
「健全な木」を作り、約1年かけて栽培する「産直無袋ふじ(葉取らず)」の生産者。
始まりは、収穫の手伝いで食べた りんごのおいしさでした。

「葉取らず」とは

りんごはムラなく赤くするため日光が当たるよう実の周辺の葉を摘み取るのが一般的ですが、「葉取らず」は葉を摘まない栽培方法です。葉の陰になった部分は色がつきませんが、葉で作られた養分がしっかりと実に送られ、葉を摘んだ場合よりも平均糖度は1度ほど高くなります。

一般的なりんごと葉取らずりんごの違い

剪定せんていで健全な木を作る

産直無袋ふじの生産団体のひとつ、有限会社 ゴールド農園(青森県弘前市)には430人の生産者がいます。そのなかで、佐久間康幸さん・結華里さん夫妻に話を聞きました。佐久間さん夫妻は現在、家族で5ヘクタール、約1300本のりんごの木を育てています。大学進学を機に青森県へ移り住んだ康幸さんが、結華里さんの家業・りんご農家を継ぐため就農したのは今から16年前です。

「大学時代、岩木山を見ながらりんごの収穫を手伝ってその場で食べて、“りんごってこんなにおいしいの?”って衝撃を受けたんです」と康幸さん。26歳で就農し、りんごの木の剪定のプロ・青森県りんご剪定士の資格も取得しました。

「近所のおじさんが剪定の師匠で、就農後すぐ弟子入りしました。樹木の枝を切り整える剪定でりんごの木を大きくも小さくもできるし、風通しを良くし、本来なら陰になるところまで日光が当たるようにもできます。りんごの出来が7、8割決まる大事な工程です。こういった健全な木を作ることで、より多く収穫することもできます」と康幸さんは話します。

木の負担を減らし おいしいりんごにする

剪定を始めるのは雪の降る冬。康幸さんが剪定をしながら畑を2周するころには、春が来て木にはつぼみがついています。
「良いつぼみがある枝を残すようによく見て、バランスも見ながら切っていきます。枝は元気すぎると実に栄養が行き渡らなくなるので、伸び方を見て“木と会話”しながら剪定しているんですよ」と結華里さん。

「花が咲く5月から花を落とす摘花てきかを始めて、やっているうちに小さな実になってくるので、そうしたら実を落とす摘果てきかをします。残すのはたった1割弱、こうすることで残した実が大きくなり、養分も行き届いておいしいりんごになります」と康幸さんは言います。
「それに、木にかかる負担も減って、長生きもできます」と結華里さんが笑顔で続けます。
収穫も手作業です。収穫後すぐその場で大きさと傷、つるが割れていないかを見て選別をします。

「誠心誠意作れば必ず良いものになると思って、日々りんごを育てています。ぜひ一度、皮ごと食べてみていただきたいです!」と康幸さんは笑顔で話してくれました。
「夫は、1日1日を大事に、目の前のことに全力で取り組んでいくタイプ。夫に出会って、私はりんご作りに希望と誇りを持つようになりました」と結華里さんは満面の笑みでそう続けました。

私たちにとって身近な果物りんご。いろいろな食べ方ができますが、今年はまずは皮のまま召し上がってみませんか。

りんごの栽培の流れ

1年の仕事は、冬から春にかけて行う剪定から始まります。枝を落とし木を整える剪定は康幸さんが1人で行います。畑を2周し、2周目は仕上げの剪定です。

3月頃から、剪定で切り落とした枝を回収し、枝の切り口から病気が入らないように薬を塗ります。

花は5月頃から咲き出し、5~6の花がかたまって咲く真ん中だけ残し摘花します。

りんごの花の写真

外側がほんのりピンク色でかわいいりんごの花

花が咲いたら、ハチの巣箱を畑に置き、ハチが受粉を促します。あわせて、人工的な受粉も行います。

5月半ば~8月半ば頃まで、花が実になってきたら摘果し、並行して実の重みで枝が下がるのを支え、日光が中まで入るように支柱を立てていきます。9月、1本1本の木の下に反射シートを敷き、日光が下からも当たるようにしています。

10月下旬から10人で収穫します。かごを手に持ち、りんごを傷つけないように、またつるがきちんと残るように手で1個ずつ収穫します。収穫後すぐ畑で選果し、箱詰めします。

ゴールド農園に出荷し、ゴールド農園でふたたび選果してコープに出荷します。

佐久間康幸さん・結華里さんの写真
作業の様子
コープの産直のロゴ

コープの「産直」は、生産者・生協・組合員がつながり、安全性が確保され、おいしさと環境配慮を兼ね備えた、生い立ちがはっきりわかる農畜水産物をお届けするコープならではの取り組みです

  • この記事は、現地を訪問せずに作成しています。

【広報誌2021年12月号より】