組織づくりと健全な経営の実現

2016年度は、コープながののビジョン2025の第1期中期計画の最終年でした。組合員のくらしへの貢献と社会的責任経営を進めるため、理事会などの政策執行機関や政策検討機関による運営を中心に、透明性の高い健全な事業経営と適正な組織活動の構築に向け、ガバナンス(企業統治)の実現に取り組みました。行動指針浸透推進委員会を設置し、全事業所で“行動指針事例用紙”や“イイネ!カード”の活用を進めました。また、業務のプロセスを評価するマネジメントを広げ、仕事のやりがいにつながる組織・職場風土づくりを前進させました。

最高意思決定機関

総代会

総代会は生協の最高意思決定機関です。2016年度第24回通常総代会では、コープながのの1年間にわたる事業や活動等のまとめをはじめ、2016年度の活動方針など4つの議案を審議採択しました。

総代会の様子

全県から集まった総代が議案を審議し決定しました。

機関会議種類

政策執行機関

理事会

総代会の議決に基づいて、定款及び理事会規則に定められた議決事項の審議、報告確認を行いました。運営・業務執行を決定する機関としてガバナンスを追求し、経営の健全性と透明性を確保しています。有識者理事による政策課題への専門的立場からの意見反映も行っています。

理事会の様子

常勤役員会

理事会提案議題の事前協議・確認を行いました。また、週次、月次等の事業や経営課題のマネジメントを行っています。

政策検討機関

理事協議会

理事会議案について理解を深める事前論議を行いました。事業課題のほかに、組合員活動“参加とネットワーク”課題などでの提案や報告についても、事前審議や交流を行っています。

事業・経営・財産における内部監査

監事会

常勤監事1名と有識者監事(弁護士・税理士)2名、組合員監事2名の計5名の監事が、会計と理事の職務執行を監査し、コープながのの運営システムが健全に機能しているかチェックしています。

内部統制システム

コープながのは、組合員や社会の期待に応えて社会的責任を果たしていくため、理事会などの政策検討・執行機関でのガバナンス(組織統治)強化による公正で健全な経営を進めるとともに、全ての役職員がコープデリグループの「行動指針」「行動規範」に従って自らを律し、法令、内部ルール、モラルの遵守を行い、倫理的組織風土の構築に努めました。
特に、コンプライアンス意識の醸成と定着を推進するため、「行動指針浸透推進委員会」等を通じて行動指針の浸透、安全運転やハラスメントに関する教育研修などを実施しました。

コープながの役職員の行動指針 組合員の暮らしと未来のために 組合員の立場に立って 「安心と信頼」 「挑戦と学び」 「コミュニケーションと感謝」を大切にします。

内部統制整備委員会

常勤役員会の下に内部統制整備委員会を設置して、「内部統制に関する基本方針」に基づくコンプライアンス及びリスクマネジメントのしくみの整備・構築を進めました。年8回行った委員会では、安全運転に関わる規程・要領の整備、業務委託宅配センターのマネジメント点検のしくみ構築などの取り組みを、常勤役員会に報告しました。
また、コープデリ情報セキュリティ委員会に出席し、業務システムユーザーの棚卸しやUSB等のデータ出力媒体の管理、標的型攻撃に対する対策と情報セキュリティの問題発生時の委託についての検討といった課題に取り組みました。
さらに、全役職員及び委託会社社員に配布して取り組む『コープながのマネジメントガイド第6版』の制作に向けた第5版の修正・加筆や、コープデリグループのコンプライアンス行動指針及び情報セキュリティを組み入れた「全体教育資料」として2017年度完成を目指した編集を進めました。

内部統制の推進組織図(2016年度)

※内部統制:組織内部において、違法行為や不正などが発生することなく、組織が健全かつ有効・効率的に運営されるように業務の基準や手続きを定め、管理や監視をすること。

内部監査(業務監査)

専務理事の下に専任の内部監査担当を置いています。各部署の業務の有効性や効率性、適法性に関する状況及び内部統制の整備状況などの業務遂行状況を監査しています。2016年度の定型業務監査は24事業所・部署で、18項目にわたるコープデリ連合会統一のチェックリスト等に基づく点検を行い、監査結果は定期的に専務理事に報告の上、常勤役員会へ報告しました。前年度指摘件数が多かったリスクを中心に監査した結果、改善による前進はありましたが、是正処置、是正計画策定の必要性もあり、今後是正状況の点検を実施する中で健全な経営の維持・向上を図ります。

定型業務監査項目の表

会計監査

コープながのと特別な利害関係の無い監査法人(八重洲監査法人)による会計監査が行われ、財務報告の信頼性確保を図りました。

会計監査の写真

BCP(事業継続計画)

震災及びその他の災害リスクに対して、事業を継続することは生協の社会的使命です。『コープながの地震対策書』並びに『コープながの事業継続計画』に基づき、実際の地震発生等を想定したコープながの本部と各事業所間でのMCA無線・衛星電話訓練(年1回)や、安否確認訓練(年4回・過去の大規模地震の発生日時に行う)を計画通り実施しました。なお、大規模災害等が発生した場合、コープデリグループや行政との連携を進めながら、事業継続に関する対策を行う計画を持っており、基本となる安否確認訓練は休日・夜間・早朝の災害発生時に「自ら安否を報告する」というルールを徹底したものでした。

安否確認訓練の表

2016 災害図上演習、消防・防災訓練

10月25日(火)、事業所長29名の参加で実施した「2016災害図上演習」は、地震災害対策要領の周知を図るとともに、実際に災害が起きた時の被害状況を想定した図上シミュレーションによって、対応手順を学び問題点等を発見して共有しました。また、各事業所では、消防訓練(避難・通報訓練)や防災訓練(災害用備品の習熟訓練)を実施し、職員の防災意識の向上を図りました。

防災訓練の中の「炊き出し訓練」の写真

防災訓練の中の「炊き出し訓練」

雇用・人財(材)育成

雇用

2016年度は、新たに193人(正規職員:新卒採用6人、エリア・専任38人、パート職員94人)が入職し、226人が退職しました。2018年新卒採用に向けた大学生等の企業研究の場として、夏と秋に「3Daysインターンシップ」を実施して、のべ7人に、冬の「1Day インターンシップ」には18人が参加して、宅配業務や組合員とのコミュニケーションを経験してもらいました。また、長野県の子育てママの就活支援事業に沿った「子育て期のインターンシップ」の受け入れを行いました。条件を満たしたパート職員の申請により月額保育料の実費を上限10,000円の範囲で補助する「パート職員 保育料補助制度」を導入しました。「正規職員60歳役職再設定規程」に基づき、基準を満たした退職者をシニア職員(アルバイト職員)として雇用継続しています。また、「障害者雇用促進法」に基づいて障がい者雇用に取り組み、1ヵ月あたりの法定雇用率と年間の法定雇用人数が基準を超え、障がい者雇用調整金の支給対象となりました。

職員データ(2016年度)の表
障がい者雇用の表

登用制度・教育配転

「雇用形態間『異動』規程」に基づいた登用公募を行い、2016年度のパート・嘱託職員からの正規職員へ3人を登用しました。また、教育的配置転換、職階(階層)資格試験の実施、チャレンジ公募などの機会を設けるとともに、国の「女性活躍推進法」に対する行動目標として女性比率をアップする政策を掲げ、正規職員への採用や管理職(課長職以上)昇格で、女性職員の活躍できる職場づくりを進めています。

人財育成(教育・研修)

新採用した職員は、コープデリグループにおける統一研修を受講するほか、中途採用時研修やフォロー研修、安全運転研修などコープながの独自研修も受講してもらい、職務・業務を遂行する上で必要な知識やスキル、ビジネスマナーなどの基本を身に付けてもらいました。また全職員を対象に、通信教育(日本生協連)の受講や書籍・資格取得案内等の機会を提供し、総合的な人財育成の視点を持って、各人の能力や適性の発見、キャリア形成に結び付けています。

新卒採用者の安全運転研修の様子

新卒採用者の安全運転研修

研修費のグラフ
その他の主な研修の表

2016年度オープンミーティング

役員と職員のコミュニケーション機会となる「オープンミーティング」を14事業所等を会場として、計17回行いました。のべ541人の職員が参加し、映像資料と役員の補足説明で2016年度の上期まとめと下期課題について理解した後、グループ討議や災害図上訓練を実施しました。(2016年11月29日~12月13日)

オープンミーティング開催 年度別動態の表

コープデリ 未来創造全職員集会2016

基幹事業の宅配が、2017年2月25日(土)に松本市で“未来創造全職員集会2016 ”を開催しました。役職員約700人が全県から集い、個人や各宅配センターの2016年度の売り上げ(供給)・利用定着・組合員拡大などについて、予算達成率や仕事品質・業績結果に対する表彰を行いました。全県の仲間が1年間の業績を讃えあうとともに、次年度への活力を得る場となりました。

総合評価でチャンピオンセンターとなったコープデリ塩尻センターの集合写真

総合評価でチャンピオンセンターとなったコープデリ塩尻センター

職場の安全環境整備

ヘルプライン(コンプライアンス相談室)・コープながのハラスメント相談窓口

職員が法令・倫理・就業諸規定等に照らして「不審」「不正」を発見した場合や、業務上での相談を受ける窓口を設置しています。コープデリグループのコンプライアンス相談室とあわせ、コープながのが「セクハラ」「パワハラ」「マタハラ」に関するハラスメント相談窓口について業務ラインで周知を行いました。2016年度はセクハラ・パワハラあわせて12件の相談があり、受付事案は常勤役員会と理事会に報告しました。不利益回復やメンタルケアを図るとともに規則・規程に基づく厳正な処置を行いました。

ハラスメントポスターのイメージ

メンタルヘルス対策

2016年度のメンタルヘルス不全の休職者数は、のべ10人(正規職員6人、パート職員4人)でした。厚生労働省から義務付けられたストレスチェックを、正規、福祉専門・嘱託・パート・アルバイト(週28時間以上の健康保健加入者)の職員が受験しました。チェック内容と医師の面接指導の実施状況は、労働基準監督署へ所定の用紙で報告しました。メンタルヘルス不調者を出さない職場づくり、不調者の早期発見・治療、職場復帰支援などに取り組んでいます。

セクハラ・パワハラ・マタハラ対策

全職員がセクシュアルハラスメント・パワーハラスメント・マタニティハラスメントについて理解を深める学習会を各事業所で開催し、のべ1,182人が参加して学びました。
また、外部講師を招いたハラスメント学習会では、育児介護休業法及び男女雇用機会均等法の一部改正を受けた内容を加え、制度の周知・啓発を図りました。セクハラ・パワハラ対応窓口での受付事案は常勤役員会と理事会に報告されて、規則・規程にもとづく厳正な処置が行われました。

事業所長研修・ハラスメント学習会の様子

事業所長研修・ハラスメント学習会

ハラスメント学習会の開催日程表

労働災害対策

2016年度は前年より減少したものの労働災害事故が30件発生しました。2016年度は、労災発生時の状況を画像(見える)化して周知することにより再発防止に役立てるとともに、産業医による職場巡視で危険が潜む場所を洗い出し、労働災害を削減するための改善策の検討・実施に取り組みました。

労働災害発生件数 年度別動態の表

交通違反・交通事故対策

宅配を基幹事業とするコープながのにとって、仕事品質向上の観点からも運転者のモラル向上と交通違反の撲滅は至上命題です。2016年度末にドライブレコーダーの全車両装着を完了し、前年度に導入したテレマティクス(車両管理・燃費削減・危険運転の見える化等のための車載機)とともに、安全運転行動の強化を図っています。6月1日を「コープデリグループ統一“安全運転誓いの日”」とし、12月18日を「コープながの安全運転誓いの日」として、事故・違反の撲滅に向けたコープながのの安全運転宣言文を全職員で読み合わせました。

交通事故・違反件数 年度別動態のグラフ

運転記録証明(SDカード)取得

コープながの所属職員(正規、職託、福祉専門、パート、アルバイト)の過去1年間の交通事故及び違反などに関する運転記録証明(SDカード)を取得しました。1,059人が取得し、約半数の522人がゴールド以上のカードでした。カードの取得により、公平で健全な組織風土構築と法令内容の共有化により、安全運転行動の取り組み強化と併せ、事故・交通違反防止に結び付けました。

“優秀安全運転事業所表彰のプラチナ賞”を受賞したときの写真

長野県警本部と自動車安全運転センター長野県事務所から、“優秀安全運転事業所表彰のプラチナ賞”を受賞しました。右から2人目が関常務。

ワーク・ライフ・バランス

職員が、仕事と家庭のバランスを保ちながら能力を発揮できるよう、育児・介護休業、育児休職者向けサポートなど、職員の多様な働き方を支援する制度の充実を図っています。

育児・介護等の支援制度

男女を問わず職員の育児休業を保障する制度を整備し、継続的な就労や育児と仕事の両立支援を行っています。また、職員の親や家族の介護のため、一定期間の休業や短時間勤務を保障する制度で、仕事と家庭の両立を応援しました。男性職員の取得率向上も含め、制度の周知を高める取り組みを進める中で、2016年度は6人が配偶者出産休暇を取得しました。また、子の看護休暇も1人が取得し、介護休暇は8人が取得しています。

支援制度

○妊娠時短
○配偶者出産時の特別休暇
○育児休業
○子の看護休暇

○つわり休暇
○出産休暇
○育児時短

育児休業制度取得者の表
介護休職・時短制度取得者の表

行政の企業認定・認証への登録

コープながのは、多様な働き方制度の導入や非正規社員の待遇改善、職場環境の改善等に取り組んでいます。職員が仕事と家庭を両立させながら、いきいきと働き続けることができる「一歩すすんだ」(アドバンス)企業として、長野県の「職場いきいきアドバンスカンパニー」制度の認証を9月1日付けで取得しました。また、子育てサポート企業として厚生労働大臣認定の“プラチナくるみん”の認定を受けており、「働きやすい職場環境づくり」を進めています。

プラチナくるみんと職場いきいきアドバンスカンパニーのマーク
管理部 担当係長のコメント 安心して働ける環境づくりに努めています。ハラスメント相談窓口をはじめ、雇用保険などの労働保険実務を担っています。2016年度は、1,200人を超える全職員や幹部へのハラスメント学習会を企画して実施したほか、長野県の「職場いきいきアドバンスカンパニー」認証を取得するまで、行政窓口との対応等の業務も行いました。

2016年度新卒採用職員の声
入職する際、これからの仕事に不安を抱えていた私たちに、福利厚生面や労務に関する説明を分かりやすく話してもらい、安心した覚えがあります。先輩職員の姿として将来の目標にもなりました。

次代を担う子どものために

コープながの・家庭・地域が、連携・協力して子どもの勤労観や職業観を形成し、家庭で仕事について話すなどコミュニケーションを深めてもらうきっかけとなるよう、「子ども参観日」の開催と「職場体験」の受け入れを行いました。働きやすい職場づくりの促進や、ワーク・ライフ・バランスの推進につながるものです。子ども参観日は、職員が子どもを同伴して保護者の日常の仕事を一緒に見学・体験することで生協の理念や仕事への理解を深めてもらいました。9年目となる2016年度は、12事業所で87人の子ども(小学校3年生以上、中学生、高校生)が参加しました。また、中学・高校生及び特別支援学校生徒等の職場体験について各学校よりの依頼で受け入れ、23校47人がコープながのの事業所で体験をしました。

子ども参観日を通して、一緒に仕事を体験した親子の写真

親子の理解を深めあうことができました。

子ども参観日参加者の表
2016年度の中学・高校生及び特別支援学校生徒等の職場体験受け入れの表